歴史の星空に飛び込んで


「本当ですね、私には何にもないですよ」


うらやましげに沖田さんに言って、私も着物をたくしあげ足を見せてみた。


「あ、だだだめですよ!女の子なんだから!」

「へ!?そんな勢いよく着物直さなくても」

「駄目です!それに、女の子なんだから私が守りますよ」


ブワァと顔が赤くなったのが自分でもわかった。
というよりは、体温が随分上がった。


「な、何言ってんですか」

あははーと笑ってごまかす。

沖田さんも何とも思ってないようで笑っていた。
皆が知ってるその笑顔で。


私はこの笑顔しか知らない。

知りたい、


沖田さんをもっと。







< 137 / 565 >

この作品をシェア

pagetop