歴史の星空に飛び込んで
「バッ、バカ声がでけーよ!」
永倉さんはなぜか慌てて私と向かい合わせに座る平助君の口を塞いだ。
「なはふらはんのほえのほうが!!」
「あ?なんか言ったか?」
「たっだいまー」
永倉さんの恐ろしい声に被さるようにお気楽な声が永倉さんの後ろから聞こえた。
「原田さんまで」
ヒラヒラと私に手を振る原田さんも、やっぱり中庭からの屯所帰りらしい。
「島原ってなんですか?」
「………………」
え、聞いちゃいけなかったのかな!?
皆笑顔のまんま総黙りなんですけど!!
それから、原田さんがニッコリ笑って私の隣に腰掛けた。