歴史の星空に飛び込んで
「あ、永倉さんの香りがします。」
「臭いだろー新八のはー」
やだやだ、と言った原田さんを永倉さんがひとつき。
「いってぇぇ」
「だ、大丈夫ですか」
なんかぐわんって音しましたけど。
大丈夫大丈夫と頷く原田さんに安堵しながらもう一度永倉さんの羽織りを顔に近付けた。
「全然臭くないですよ、今日は少しお香っぽいけれど」
島原の香りって、やつかな
永倉さんは一瞬苦笑を浮かべて、それから私をまじまじと見た。
「な、永倉さん?」
「え、あ、や、よろしく頼むな」
なぜかうろたえて視線をそらす永倉さん。