歴史の星空に飛び込んで
「あ、ぁあ!」
ビクッと私の大きな声に久坂さんの肩が震えた。
あんまりにも急だったから仕方ないよね
「なんだよ急に」
「本!私の本知りませんか?」
そう。本さえ取り戻せたらいいんだ。
腕の痛さに堪えながら久坂さんの瞳をなんとか見る
久坂さんも視線を合わせてくれた。
「……お前、新撰組の奴らと一緒では、……ないな。まさかそのために一人で来たのか?馬鹿じゃん」
「な、馬鹿じゃない!」
こっちだって必死なのに!
久坂さんは、はあ、と呆れたようにため息を落とした。
「俺がすんなり本渡してお前のこと帰すと思った?」