歴史の星空に飛び込んで
「本?」
土方の眉間にシワが寄る。
「場所は、わかるのか」
しんと静まり返る広間、近藤は理由も聞かずに刀を取った。
「花街の駒屋です」
「駒屋っつったら最初に桃ちゃん捕縛したところじゃねーか」
原田も箸を置いて頭をかく。
「……行くぞ」
「承知」
もしまたそこに長州の者がいたとして、桃がいれば、間違いなく副長はまた桃を捕縛という形を取るだろう。
どんな理由でも
隊を抜け出すことは許されない。
ましてや長州と関わり合うなんて
どうか長州がその場に居ないことと、桃が無事であることを沖田はただ願った。