歴史の星空に飛び込んで
そんなの、わかってる
いつのまにか外を歩いていて、夜道に一軒一軒並ぶ長屋の赤い提灯がゆれている。
確かにこの先、長州と薩摩が実権を握り幕府は滅びてしまう。
新撰組がどうなるかなんて習ってなくてもわかる。
だけど、
「それでも私は、彼らの側に居たいんです。」
「……駄目だ。近いうちに戦になる。京の町から追われてから長州は密かに挙兵して京に攻め込む計画をたてているんだ」
ゴクリと唾を飲み込んだ。
「そんな、こと……」
また、長州の企みを聞いてしまった。
また新撰組の彼らに秘密事が増えてしまう。