歴史の星空に飛び込んで


「そうですか、本、ねぇ、で、その本はどこです?」

「えと、ふ、ふし?ふせ?」

「伏見ですか」

「それ!伏見稲荷に預けたって言ってました」



沖田さんははぁ、とため息を落として視線をそらしてしまった。



「それだけですか?」



あとは、と考えて見る。
沖田さんは私から視線をそらしたまま手に顎を乗せ、少し呆れた様子



あとは、

「嫁に来ないかって」

「……………………………嫁?」



顔は背けたまま視線だけ向けられて少したじろぐ

居心地悪い。そんな感じ。


だって沖田さんちょっと目つき悪いんだもん。







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