歴史の星空に飛び込んで
扉の向こう
「あ、わかった斎藤さんだ」
一週間の謹慎ってことで、私は昼間でも洩れてくる光しかない監禁部屋で軟禁中。
部屋の前には交代で見張りがついてて
多分この呼びかけても無視されるこの感じは斎藤さんだ。
部屋の中から扉の向こうに話しかけてみると、やっぱり無視された。
完全斎藤さんだねこれは。
「斎藤さんってばまた無視ですか」
「謹慎中やろ、静かにしぃな。それに俺は斎藤さんやないで」
わ!本当だ!
斎藤さんはそんなコテコテの関西弁じゃない!
「山崎さん!」
「正解ー」
呆れたような山崎さんの声。やってしまった私ったら!