歴史の星空に飛び込んで
「うん。欲しそうだったから」
「謹慎中だもんね」
気の毒に、と平助は嘆いてみたらし団子のいい香りをかいだ。
「犬みたいだね」
「え、沖田さんの方が」
「私の方が?」
桃といる時は、犬というより猫?子供だろうか?
とりあえずベタベタだ。
平助はそれを思い出して少しだけ表情を歪めた。
それから、桃の笑顔を思い出して落胆する。
桃が沖田に向ける笑顔は格別だ。
もしそれが自分に向いたら、そう思うと胸が苦しい
まだ、ちゃんと言えないけど、多分、
抱く思いは団子を大切そうにぶら下げる彼と同じなのだろうな、と平助はため息を落とした。