歴史の星空に飛び込んで
「暇なんですよー」
やっと佐之の隣まで来た平助はいつものように肩を竦めた。
「お、まさか今願ったことがいきなり叶うのかこれ」
「え?お願い事してたんですか?佐之さんが?」
あの、佐之さんが?と平助は佐之を凝視する。
凄く失礼な事を言われているのに佐之は気にすることなく腕を組んで頷いた。
「誰か俺を島原に連れてってくれるってな」
「み、見ないで下さいよ私を!」
暇だからってこんな昼間から島原なんか行くわけない。
平助ははぁとため息を落としながら佐之を見上げる。
「いいじゃねぇかよ、飲みたいんだよ」