歴史の星空に飛び込んで
沖田さんはビックリしたように目を丸めて、それからフハッと笑い出した。
「……この角は隠れやすいような所が多い」
斎藤さんはお構いなしに山崎さんに言って角を曲がる。
「せやな、ほな俺向こうの方も見てくるわな。じゃ桃ちゃん後で」
「う、え、はい!」
細い道が続き、そこはどこも長屋のようだけど、どこかしんと静まり返っていて
確かに斎藤さんの言った通りだった。
「斎藤さん、」
「久坂の名前を呼んでくれないか」
「え?」
沖田さんが後ろにいるから怖くなんかないけどやっぱり少し怖くて斎藤さんの手をキュッと握った。