歴史の星空に飛び込んで

空が明るくなるまでに2



言った瞬間何が起こったかわからなかった。


沖田さんと久坂さんの刀が烈しくぶつかり合う。

どちらからなのかは私にはわからなかったけれど、斎藤さんが言うには沖田さんからだったみたい



殺気と殺気のぶつかり合い



本当にどちらかが斬られてしまうようなそんな空気だ。



「あんたみかけによらずいい太刀筋してんじゃねーか」

「久坂さんこそ」



キンッと刀に押され離れる。



沖田は持ち手をギュッと握り、微笑を増せさせた。



「悪いけど、あの子のために捕まってもらいますから」



二人の会話は、桃には聞こえていない。

だけど桃が心配そうに見てるから、沖田はより小さな声になった。





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