歴史の星空に飛び込んで
少し前から会津藩に出兵命令を下された新撰組は九条河原に布陣し待機するだけ、
その間私は
「……菅野さん、」
「え?」
新撰組(後の総長)山南敬介さんと屯所でゆっくりとした時間を過ごしていた。
こんな言い方をすれば不謹慎かもしれないけれど、
山南さんはとっても優しくて、今病気がちだからずっと側にいるけれど心がとても癒される。
「何を考えていたんだい?」
布団から上半身を起こして読物をしていた山南さんが、思いついたように顔を上げた。
「えーと、なんだっけ?」
「はっはっは、忘れたのか」