歴史の星空に飛び込んで
「山南さんは、死ぬことは怖くないですか?」
私の質問に山南さんは少し目を丸くした。
「……そうだね、武士として死ぬのは本物だよ」
「武士として?」
武士って何?
武士だからって死ぬのが怖くなくなるなんて、そんな人間離れしたことがある?
私には信じられなかった。
「何かのためにって感じかな。私だったら新撰組の為に戦うよ。今はこんなになってしまって何も出来ないけれど。
長州の青年のことは聞いたよ。
とても武士として素晴らしい決断だと敵ながらに思う。」
それが武士?
「そんな彼を認めてやりなさい」