歴史の星空に飛び込んで
「新撰組はすぐに別れて応戦に向かいましたが天王山ではもう長州の者は果てていて、
町では火が回り、六角獄舎の捕えた者が逃げ出してしまう恐れがある状況です」
山南さんは顎に手を当てて考え込み、
「わかった。平助と共に私は六角獄舎へ向かおう。山崎君は引き続き知らせに回ってくれるか」
「承知。」
久坂さんは?久坂さんはどうなったの?
支度を始めようとする二人。
山崎さんは後ろを振り返って私を見た。
「桃、久坂は蛤御門で……」
聞く前に私は走り出す。
聞くには怖過ぎた。
「待て桃!」