歴史の星空に飛び込んで
行くか、行かないかは私が決めるんだよね。
もうそんなの決まってる。
必ず久坂さんに会うんだ。
「……行って来ます」
ゆっくりと少しずつ足を速めて御所を表す禁裏の門をくぐっていった。
「俺達がしたことは本当に正しかったのかな」
若い男の人の声が聞こえる。
立派な御所造りの建物、石畳の少し向こう、
なんの隔たりもなく真っ直ぐ彼ら、彼はいた。
「正しかったか正しくなかったかは未来の人が決めんだよ」
久坂さんは優しくそう言い、微笑むと、私を見つけたように手を挙げた。
「来るってわかってたぜ」