歴史の星空に飛び込んで


だから、無念だなんて思わないで。


「……聞いてもいいか?」




コクりと頷く。

口を開こうとしたら、ばっと久坂さんの手が私の顔の前に出された。



「ちょっと待って」

「え?」



戸惑いながら指の間から久坂さんを見る。

なんだろう?久坂さんとっても罰の悪そうな表情を浮かべるみたいだけど。




「よし、よし、聞く、聞くぞ」



自分を落ち着かせるためだったのか、久坂さんは深く息を吐く。


どうぞ、と手を下げられ逆に言い出しにくいわ!的な空気。



「い、いいますよ」



ファイナルアンサーさながらの緊張感だ。






< 302 / 565 >

この作品をシェア

pagetop