歴史の星空に飛び込んで

鬼副長の背中



蛤御門を抜けて角を曲がるとドンっと誰かにぶつかった。

下向いて歩いてたら駄目だってことだな。



「すみませ……」

「ちゃんと前見て歩きやがれ」



ゲッと顔を歪める。



この声は、私の苦手人物土方氏ではなゐか!!!



すぐに離れようとしたらぐいっと顎を掴まれて顔をジッと見られた。



怯える怯える


この人の目つき山崎さんと違って常に悪いから!!


涙もひっこんだわ!!
逆に泣きそうだわ!!



「お前……なんで泣いた?」



え?
今貴方に泣きそうなんですけどとは口が裂けても言えません。





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