歴史の星空に飛び込んで


ガシッと腕を掴まれたのは屯所を抜けたところだった。


「待ちいな」

「え……?」




てっきり沖田さんが追いかけて来たんだと思ってたら聞こえたのは関西弁。

振り返るとやっぱり山崎さんがいた。



沖田さんは、いない。



「なんで泣いてんねん」

「……え、…泣いてなんかないです」



ツーと頬を伝うこれはあれだ、多分雨降ってるんだよ。



必死に顔を隠すと無理矢理頬を掴まれて顔を上げさせられる。
山崎さんって微妙に強引!



少し切なげな表情を浮かべながら山崎さんは片方の手で私にデコピンした。



「いっ……!?」




痛い!手加減なしかよ!





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