歴史の星空に飛び込んで
そんな感じで笑いながら屯所の門まで歩いて来た。
山南さんは書き物をするとかで部屋に戻ってて、今は沖田さんと私と二人。
「ケホッ」
「本当大丈夫ですか?やっぱり今日はやめましょう?本なんていつでも取りに行けますよ」
「いや大丈夫です」
沖田さんの背中をさすりながら言うと、沖田さんは少し頬を染めて笑いかけてくれた。
なんか弱々しいけれど、カッコイイです。
「でも……」
「さ、行きましょう」
「わわっ」
笑った沖田さんはためらいもなく私の手を握って歩き出した。
沖田さんの綺麗な手、私の冷え症な手に比べてすごく暖かい。