歴史の星空に飛び込んで
「菅野さんの方が体調大丈夫ですか?こんな冷たい手をして」
歩きながら、私を少し引っ張りながら沖田さんは私を見る。
「全然大丈夫ですよ私は!こんなものです!」
私の冷え症は慣れたものさ!
毎年冬にはむくんでむくんで……
本当嫌になってしまうんだけど
こうして沖田さんに繋いで温めてもらえるならそれさえ嬉しい。
「じゃあ気合い入れて行きますよ」
***
屯所を後にした私達二人は京伏見、稲荷の大本山伏見稲荷にやってきた。
そんな軽く言えるような距離ではなかったのが確か。
やっと到着したと息を吐いた私は伏見稲荷を見た瞬間ゲッと表情を歪めた。