歴史の星空に飛び込んで


「君は、未来から来たと言った。
では、この先の日本が、どうなるか、君は歴史として習うことになるんだね」


桂さんの物言いは、難しく簡単で、
凄く頭良さそう。

まあ彼は維新後日本の経済を動かす存在になるのだし、そうでないと、なんだろうけど。


コクりと頷くと、彼は少し口角を吊り上げた。



「では、幕府は、長州は、日本は!この先どうなるんだ?誰が天下を取り、誰の命が絶える?君にはわかるだろう!?」

「そ、それを知って、桂さんはどうなされるのですか」



凄い勢いでまくし立てた桂さんに私は、戸惑った。

私は今、歴史の中にいて、歴史の核になる人物と話している。それが、どれだけ凄いことで、どれだけ罪深いことなのか、

少しずつわかってきた気がした。






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