歴史の星空に飛び込んで
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「山南さんが脱走したのは俺のせいなんだ」
「土方さん?」
さっきから話しが唐突ですね、ってそうじゃないか。
どういうこと?
「山南が俺達尊攘派とは違って勤皇派だってことは知っていた。
山南の意見も筋が通っていたのはよくわかってた。
でも俺はそれを聞こうとしなかったんだよ」
自分を責めてるの?土方さん。
「もし、山南が死罪になるなら、それは俺のせいだ。
俺は、俺は江戸からずっと一緒にやってきた仲間を殺そうとしてるんだ」
滑稽だろ?と土方さんは手を震わせながら笑った。