歴史の星空に飛び込んで
「………うち、幸せどす」
何かを思い出したように幾松は小さく囁いた。
「急にどうしたんだ」
「桂先生が約束してくれはったから」
「ああ。そうだな」
脈絡のない、そろでも二人だけにわかる会話。
『いつか、巻き込んでしまった君を安全に暮らせる日本になるようにする。それを約束するよ』
この言葉をどれだけ大事に思っているか。
それは二人しかしらない。
今はこの幸せが長く続かなくたっていい。
将来があるから。
「新撰組だ!!御用改めさせてもらう!!」
今日も桂を追いかけるこの声が聞こえた。