歴史の星空に飛び込んで
沖田さんの病
***
「ケホッ……今日の団子は美味しくないぜ」
「何格好つけてるんですか、店の人に謝って下さい」
沖田さんとの巡察も終わって、今日は帰りに甘味処に来た。
店の外の赤い敷物がひかれた長椅子に二人腰掛けてお団子を頬張る。
こんなに美味しいのに沖田さんってばどうしたんだろう。
本当に謝りに行ったし。
お店の人困ってるよ。
はぁ、とため息を一つつきながら最後のお団子を頬張ると、沖田さんの咳が聞こえた。
「ケホッ…ケホッケホッ…」
最近聞き慣れたから変に思わなかったけど、やっぱり変だ。
これはおかしい。