歴史の星空に飛び込んで
だって沖田さんが咳をしだしたのっていつから?
もう随分経つんじゃない?
「ケホッ」
「沖田さん」
「ちょっと、小用に…ケホッ」
心配になって沖田さんを見ると、沖田さんは小用なんて言ってそれどころじゃないような雰囲気を漂わせていた。
「沖田さん!?」
「来ないで下さい」
立ち上がって沖田さんの肩に触れようとしたのに、沖田さんは殺気立てて私を拒んだ。
「ケホッケホッ」
怖くなって何も出来ない。
沖田さんは裏路地へと行ってしまった。
風邪とかじゃないよ。
どうして気付かなかったんだろう、ずっと側にいたのに。