歴史の星空に飛び込んで
「止まりなさい!」
「沖田さん!」
パッと顔を上げると沖田さんが刀に手をかけて追いかけて来てくれていた。
沖田さんっ沖田さんっ!
袴で走る姿はまさに風、
カッコイイ!
ってそれどころじゃないんだった!
「ちょっと!止まってよ!なんなんですかあなた、もう沖田さんが来たから逃げないほうがいいですよ!」
「………い、いた、い」
ボカボカと背中を叩くとやっと声を出した。
男なの?って疑いたくなるような弱々しい声
「おろしてよっ!ってきゃあ!」
彼はギュインッと方向を変えて細い路地に入っていった。