歴史の星空に飛び込んで
彼の肩を持って揺すると彼は困ったように表情を歪めた。
「ぼ、僕の名前は喜多時で、す……えと…」
キタジ……君か、なんか年下にも見えるなこの頼りなさ、
「まさか、桂さんによろしくされたってわけ……ないか」
だってこんなに頼りないもの、よろしくされるわけない
「…………………」
笑い混じりに言ったのにキタジ君は動きをとめて私を見た。
え、まさか?
「そうなの!?」
コクンと頷くキタジ君。
ああそうか、言った私ですらよろしくされた仲なんだもんね。
私みたいな奴でもよろしくされる訳だから、キタジ君が次の桂さんの久坂さん的な位置でもおかしくないわけだ。
久坂さんも久坂さんだし。