歴史の星空に飛び込んで
ていうか理由ちょっとわかってるでしょうこの人、
ニヤニヤと笑う桂さん
はぁ、この人には敵わないな。
憎めないっていうか
心の中で思ったのにキタジ君がコクコクと頷いた。
「皆さんにお別れの言葉も言わないで帰ってしまったから言いに戻って来たんです」
これで桂さんが満足するわけもなく、
「えー?そうは思えなかったけどなー、あの時、沖田さん……好きです!って感じは」
わかってんじゃんわかってんじゃん!
私に言わせたいだけじゃん!
なんなの本当!
「そうですよ!私沖田さんが好きだから戻って来たんです!」
「ほーら、そうなら私は止めないよ。でも覚悟していた方がいい、この先幕府は滅びる、その時新撰組が安全な場所ではなくなるよ。
でも菅野君はそれでも行くんだろう?」
コクリと頷いた。
歴史の波には逆らえない。
だけど、沖田さんの側にいたいから。
「よし。私は君から手をひこう。だから君は自分の信じた道にまっすぐ行くんだよ。
まあ私が言わなくても君は今までもそうしていたけどね」