歴史の星空に飛び込んで


目は大きく見開かれ、息は止まる。


「どういうことです」

「未来に帰る方法なんて私にわかるわけがなかろう。
どうやって来たかもわからないのに。
彼女はあれで楽しそうにしているじゃないか。

ああそうだ、久坂君、君も彼女のことは気に入っているだろう。
娶ってしまってはどうだい?
彼女もここで暮らすことを望み出すかもしれない」

「な、……」



桂さんの言葉に、久坂さんは言葉を失った。



「久坂さんと桃ちゃんやったらええ家庭がつくれるやろうねぇ。
生まれてくる赤ちゃんもさぞかし可愛いやろうに」



カタカタと体が震える。

全部騙してたの……………?








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