歴史の星空に飛び込んで
ニッコリ笑うと沖田さんがため息を吐いて、それから挑戦的な瞳を浮かべ私をぎゅうと抱きしめた。
「あっ、沖田さん、」
「桃、総司と呼んで下さい」
「え、っ……やっ」
沖田さんの胸元に手を挟まれて、身動きがとれないのを良いことに沖田さんは私の背中をツーッと撫で上げた。
頭に上った血が、血が、熱い……っ!!
「桃がからかうからいけないんですよ」
「ちょ、総司さんっ!」
沖田さんの手が着物の合わせ目に触れ、私は焦って沖田さんの胸を押した。
だだだだってあの沖田さんだよ!?
あの紳士的な沖田さんが、こ、こんな原田さんみたいな!
「やぁっ!……やめっ」
生理的な涙がブワッと溢れてきて、その涙を見た沖田さんは瞳を揺らして、それから私の首筋を舐めた。
いや、というか、感心を持たれてるみたいで嬉しいけど!
何て言うか戸惑うというか!
ゾクッと体が痺れた。
「桃、桃、寂しいんです、とっても」
ああ、そっか、じゃあ私が埋めてあげたらいいのか。