歴史の星空に飛び込んで


顔を上げると、久坂さんが私を見ていた。

「久坂さんだって機嫌悪いじゃないですか」

「お前がそんなだから」

「まさかの私のせいっすか」

「昨日、何かあったか?」



ふざけようと思ったのに、

久坂さんが辛そうな顔するから、出来ない。



「……何も」

「嘘下手」

「……………帰りたいだけですよ!」


走ってどこかに逃げたい気分だった。
だけどまだ、彼等から離れられない自分がいる。


「そんなに帰りたいか……?」


頷く。


「俺は、必ずお前が帰れる方法を見付けてやるから」


気付いてないのかなこの人、

今、「俺は」って言っちゃたんだよ?






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