銀の野獣
「ユエッ!!」


私を見ると、その蒼く澄んだ瞳を 優しく細め抱き締めた。


私の背中に爪がたっているようで 一瞬 チクッと痛みがした。


それでも 零の背中に腕を回したのは、零の体が震えているのが分かったからだろう。


誰も声を出さずに シーンとしているこの部屋が妙に落ち着く。


彼も また、私の大切な人。

九条零(クジョウレイ)

零も、その容姿からかなり騒がれているだろう。

年ははっきりと覚えていないが まだ20前半なのは確かだ。

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