銀の野獣


「……で、此処に来たってわけか。」



はああぁ…



たっちゃんが あからさまな溜め息を吐いたことに

ムッとして、頬をぷくぅーと膨らませる。




「おまっ!その顔やめろ!!」



「そんなにきもいからって…酷い。」



「そっかそっか…自覚ないんだったな…」



皆して 自覚って何なんだ。



不思議に思いながらも、目の前の たっちゃんが いきなり真面目な顔になったことに、私も顔を切り替え、耳を傾ける。




「お前…いったい二年間どこに行ってたんだ。」




「あぁ… 沖縄にいたわ。 それよりも 良い情報がわかったのよ。」




「っーー!!」



不適に口元をあげるが、目が笑っていない月に 顔を強張らした。


< 25 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop