銀の野獣
「……で、此処に来たってわけか。」
はああぁ…
たっちゃんが あからさまな溜め息を吐いたことに
ムッとして、頬をぷくぅーと膨らませる。
「おまっ!その顔やめろ!!」
「そんなにきもいからって…酷い。」
「そっかそっか…自覚ないんだったな…」
皆して 自覚って何なんだ。
不思議に思いながらも、目の前の たっちゃんが いきなり真面目な顔になったことに、私も顔を切り替え、耳を傾ける。
「お前…いったい二年間どこに行ってたんだ。」
「あぁ… 沖縄にいたわ。 それよりも 良い情報がわかったのよ。」
「っーー!!」
不適に口元をあげるが、目が笑っていない月に 顔を強張らした。