今日も明日も…私はあなたに恋をする。
噂の転入生
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「着きましたよ、優海様」
私の学校は家から車で30分くらいの距離にある。
いつもはその30分で読書したりするんだけど、今朝は何も出来なかった。
昨日の出来事を思い出していたのだ。
誕生日パーティーで婚約者を決められて…ソイツがすごい変態で…
そして昨日から私の執事になった葵君…俺様だし…キ、キスするし……
「もうなんなの――!!」
「学校に着きましたって、優海様。」
あぁ…また自分の世界に入ってたみたい。
「ごめんなさい爺。ありがとね。行ってきます!」
優海はそう言って校舎へと向かって行った。
「ああやって笑っていると貴女に瓜二つですよ。咲子様。」
その後ろ姿を見守り、爺はそっと呟いた。