今日も明日も…私はあなたに恋をする。


長い昔話の後、爺の運転する車は家の前に着いた。


「お父様とお母様は今留守です。さ、今のうちに。」

「ありがとう。」


爺は私のことをすべてお見通しみたい。

今私はとても両親に会いたくないから。


「行こう、優海」


「ありがとうございます、関口さん」

と言った葵と2人で家に入る。


…あれ?


「葵って爺の前でも素なの?」


「あ、うん。」


関口さんには色々話を聞かせてもらってたし。

と葵は続けた。


「そっか。…なんかすごい話聞いちゃったね。」


「あぁ…。」


私はまだあの話を聞いて動揺していたけど、葵は冷静そのもの。


実は何か知っていたとか?

…!!


私はあることを思い出した。


前に…誕生日におばあちゃんの部屋で見た写真の事を。


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