今日も明日も…私はあなたに恋をする。
「葵君、話って?」
私達はパーティー会場を抜け出して今別の部屋にいる。
葵君の話って一体なんだろう…
「優海お嬢様、このパーティーの本当のねらいを僕知っているんです。」
本当のねらい?
「私の誕生日パーティじゃないの?」
「はい。このパーティーはお嬢様の婚約者選びも兼ねているのです。おそらく今ごろ…お嬢様の婚約者候補を決めている頃だと思いますよ」
「…婚約者?嘘でしょ!だって…私まだ16歳なのよ…」
「良家の、ましてや財閥の令嬢となればこの歳には婚約者がいて当たり前なのですよ。」
…そうだ。私は令嬢だからいつか縁談は来るもの…
なんで私は気付かなかったんだろう?
おばあちゃんもお母さんも政略結婚なのに…
「じゃあ私は?本当に好きになった人と結婚できないの?」
「おそらく、政略結婚しか道はないかと…」
そ…んな。自由に恋愛もできないなんて。つらすぎる。
「…僕は有島様にもう1つ仕事を命じられました。」
「え?」
「優海お嬢様に…婚約者以外の男を近づけさせないこと…」