今日も明日も…私はあなたに恋をする。
CHAPTER2
葵君の素顔
外で待ち始めて数分後…
「あ、車が来ましたよ!」
葵君の一声でハッ、と我にかえる。
私は少し考え事をしていた。
…私は葵君の事をあまりよく知らない。
両親の絶大な信頼を得ている永井 葵という人物は一体どんな人なんだろう…
あの恐いモードの葵君と可愛いモードの葵君はどっちが本物なのだろう…
―――
爺が迎えに来てくれたようだ。
「優海様〜具合が悪いってどうしたんですかぁ〜」
車から勢い良く出てきた爺にこれでもか!と心配される。
「どうもしないわよ。さ!早く家に帰りましょ」
爺こと関口さん。有島家では古株の使用人で使用人頭を勤めている。
爺は私の唯一の理解者で本音で話せる相手だ。
「なっ!?お嬢様具合が悪いって作戦は」
横で慌てている葵君に、大丈夫よ!と声を掛けていると
「…修治さん?」
突然爺が葵君に向かって話し掛けた。