今日も明日も…私はあなたに恋をする。

その手紙には

小さい頃からつらい事ばかりさせて悪かったと。


もう1つ

永井家は代々側近……執事の仕事を受け持っている、

だから将来執事となって自分の跡をついでほしいと。

そう書いてあった。



―――読み終えた時、

幼い頃一瞬だけ見た祖父の哀しそうな顔と…

…あの言葉が脳裏をよぎった。


"執事になんてならなくたっていいんだ"



俺は執事になんてなりたくなかったけど

じいちゃんの過去に何かがあったのか、

…あの言葉は一体何を意味しているのか

それが知りたくなった。



ばあちゃんの話によると、若い時のじいちゃんは"有島家"で使用人をしていたそうだ。




―――そして7月―



< 73 / 173 >

この作品をシェア

pagetop