今日も明日も…私はあなたに恋をする。
その手紙には
小さい頃からつらい事ばかりさせて悪かったと。
もう1つ
永井家は代々側近……執事の仕事を受け持っている、
だから将来執事となって自分の跡をついでほしいと。
そう書いてあった。
―――読み終えた時、
幼い頃一瞬だけ見た祖父の哀しそうな顔と…
…あの言葉が脳裏をよぎった。
"執事になんてならなくたっていいんだ"
俺は執事になんてなりたくなかったけど
じいちゃんの過去に何かがあったのか、
…あの言葉は一体何を意味しているのか
それが知りたくなった。
ばあちゃんの話によると、若い時のじいちゃんは"有島家"で使用人をしていたそうだ。
―――そして7月―