今日も明日も…私はあなたに恋をする。


「誕生日パーティーと言ってもね…」


「…?」


「パーティーは娘の婚約者を決める場でもあるんだ。」


…婚約者?



「来客の方々のご子息にも来ていただいて正式に決めようと思っていてね。」


「お嬢様はこの話をご存知で?」


「いいや、話していないよ。政略結婚とかが嫌いなタイプでね」


…じゃあ


「もしや…お嬢様の知らぬうちに無理矢理婚約させようという計画ですか?」


「決まったらその場でね。幸いに来客は大勢いる。なかった事にできなくなるしね」



…この人は、娘をビジネスに上手く利用しようとしているのだろうか、


俺は有島様のこの考えに賛成しようとは思えなかった。



「だからお願いがあるんだ」


「…なんですか?」


「娘に男を近付けさせないでほしいんだ。婚約者がいるのに、他の男に言いよられては困るだろう?」


「…はい。わかりました。」


…執事ってそんな事もするのか?



そもそも俺ってお嬢様の言うことを聞けばいいんじゃないか?


お嬢様の専属執事なわけだし…。




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