へたれだって恋・・・らしきもの・・・をすることもある、て話~ヘタコイ~
行き止まりになる道を出て、奴らが追って来ないのを確認してから前を向いて歩き出した。

4人は微妙な位置関係で歩いていた。


フミエちゃんがポツリと

「ごめんなさい」

と言った。

誰に何を謝ったのかわからなかった。

「とにかく無事で良かった」
シバちゃんがフミエちゃんに寄り添った。

自然と僕は後ろに下がって、二人を見ながら付いていく。

そんな僕の横に、スーッとレイが来る。

「キミ、いい顔してたぞ」

いい顔?

そう言われて、

助けに現れたシバちゃんとレイの顔が浮かんだ。

真面目な顔とか、

怒った顔とかとはちょっと違う。

迫力というか、

何かを秘めているような顔、

なのかな・・・

よくわからないけど、その表情が奴らを"めんどくさい"思いにさせたんだ。

それにしても・・・

「よくあそこがわかったね」

そう言うと、

分かれたあと急に嫌な予感がして、引き返して探しに来てくれた話をしてくれた。

途中でシバちゃんとたまたま一緒になったらしい。

それで偶然見付けてくれたんだって。



予感とか、

たまたまとか、

やっぱレイってスゲー。

本人はイヤかもしれないけど、
普通じゃない何かがあるんだろうなぁ。


< 199 / 212 >

この作品をシェア

pagetop