へたれだって恋・・・らしきもの・・・をすることもある、て話~ヘタコイ~
レイに諭されて、それが本当だとはやっとわかったけど

シバちゃんと付き合っていたというフミエちゃんに、きちんと話をすることが出来なかった。

それは本当なのか

シバちゃんのことをどう思っているのか

僕のことは――


気になることがたくさんあって、まずはそれを確認してからじゃないと動けない

なんて馬鹿なことを考えていて

結局、気になることは何ひとつ聞けていなかった。


三年生になってクラスが別になってからは、すれ違っても頭をさげて挨拶するくらいの関係になってしまった。

僕は本当にフミエちゃんのことを好きだったんだろうか。

今だに、好きになるってどういうことなのか良くわからなくて、そんなことまで思ってしまう。

そのくせ、フミエちゃんのことを好きなんだから、他のコを好きになっちゃいけないんだ

なんて自分の中で勝手に決めてたりした。

もちろん、ミエちゃんのこともだ。

もし、ミエちゃんのことを好きになっていたら、僕の恋はうまくいっただろうか?

でも、恋ってそんなもんじゃないんだろうと思う。

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