愛彼-Love Lover-
優木 理[ユウキ オサム]


これがユキの本名で、あたし達はテニス部の先輩と後輩の関係。

まぁ、先輩と言っても、年の差4歳だからOBの先輩になるんだけどね。



最初は優木先輩だったけど、付き合う頃にはもう、ユキと呼んでいた。



「さて、勉強勉強!」



ユキはいきなり立ち上がって、コーヒーカップをキッチンに持っていく。



「ねぇユキ。あたし大学行くの辞めようかな……」

「………」



ボソリといった言葉にユキは無言のまま、何も答えない。



「ユキは卒業だしさ。やりたいこともないし。N大だって家から遠いもん」


ユキはまだ無言のままだけど、あたしは話しを続ける。




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