サクラ咲ク
「沖田先生は…あまり自分の命に執着がないみたいに見えたんです。」
無音の中で響いた小さな声に、思わず息を呑む。
「だから私は沖田先生の傍で………うまく言えないけど、何か変えてみたいんです。」
何かを、変えてみたい?
例えば、総司自身だったり、未来だったり、そんなものを?
「…きっと、私がここに来たのは何か理由があると思うんです。」
そう言って微笑み、悠希はお辞儀をして去っていった。
凜と伸ばされた背中を見て、ただ俺は立ち尽くしていた。
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