サクラ咲ク



特にやることもないし、朝ご飯の準備でもしようかな。


隊士の人たちがいつも当番制で作ってくれてるみたいだけど、

やっぱり忙しいし、大変だと思う。




少しでも、役に立ちたい。




そう思って、台所に入ると、そこには既に人がいた。




「・・・あの・・・」




遠慮がちに声をかけると、その人は私を振り返った。




「おや・・・隊士の方ですか?お早いですね。」



三十を過ぎたぐらいの、優しい顔立ちをした男の人。



その手には長ネギが握られていた。



どうやら、朝ご飯を作っていたらしい。




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