サクラ咲ク


「一番隊隊士の酒井悠希と申します。」



短く自己紹介をして頭を下げた私に、その人は少し驚いた顔をした。




「君が・・・皆から話は聞いてるよ。私は、壬生浪士組副長、山南敬介。宜しく、悠希くん。」




夜が明けて、その窓から光が差し込んで、逆光になっているからだろうか。


その姿がやけに儚く見えた。



掴んでも、すり抜けてしまいそう。




山南さんは、どこか沖田先生に似ている気がする。




その纏うオーラとか、そんなものが。







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