サクラ咲ク
「・・・それでも、信じていたいと願うのは、おかしな話なんでしょうかねぇ・・・・」
風に紛れて聞こえた呟きに、思わず息を止める。
何が、とは聞けなかった。
人、星、空、雲、文化、世界。
それとも・・・
今この瞬間?
仲間と共に生きる、今?
永久にこの時間が続けばいいと、願うのかしら。
「・・・私は、傍で、ちゃんと、貴方たちを見ていたいです。」
いつまでも、お傍で。
この目に、焼き付けて、最期の時まで忘れぬように。
何百年後の世界で、誰かが見つけてくれるように。
「私も、一緒に・・・・・」
居たいと、願います。
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