サクラ咲ク
悠希へ。―――――――
今、貴方の事を考えながらこの手紙を書いています。
貴女は生まれてきた時、私の腕にすっぽりと収まるような小さな小さな体だったのに、
私がいなきゃ、生きていけない小さくて無力な生き物だったのに、
気がつけばいつの間にか、
こんなにも大きくなっていました。
お母さん、貴方を産めて幸せ。
貴方が、一人で生きていけるぐらい立派に成長してくれて、幸せ。
こんな事になって本当にごめんなさい。
だけど、諦められなかった。
貴方を手放すのは辛いけど、
諦めるのはもっと辛いの。
酷い母親でごめんね。
こんなお母さんだけど、
どうか嫌わないでね。
貴方が幸せに生きていくことを、誰より祈っています。
――――お母さんより。
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