サクラ咲ク
急ぎ足で廊下を歩いていると、一つの部屋から光が漏れていた。
あそこは・・・・
副長室。
そうか。
副長室は今、会議中だから。
またうっかり聞いてしまって、土方さんの信頼を失ったりしたら困るし、足早に通り過ぎよう。
そう考えた時だった。
「だけど、悠希を疑う理由もないだろっっ!!!!」
部屋の中から聞こえた藤堂さんの怒鳴り声。
思わず足が止まる。
私・・・・・?
私が、何・・・?
「はっ。疑う理由なんぞいくらでもあんだろうが。」
「信じる理由だってあるさ!!!!!」
土方さんの声と、藤堂さんの声。
二人の声が、ただぼんやりと頭を過ぎて行く。
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