サクラ咲ク



「うまくいった割には、不機嫌な顔してるわよ?」



クスクスと笑いながら言うと、麗くんは私をギロリと睨んだ。




「・・・女なんて大嫌いだ。」



ぼそりと言った言葉に、思わず苦笑いする。





麗くんは朝から祇園という場所まで言って、遊郭・・・現代でいう風俗店にいっていたらしい。



そのお店に、ここの着物を買って貰うために。




麗くんが不機嫌な理由、大方は予想ができる。



麗くんみたいな子が・・・そんな女の人ばかりいる場所に行ったら・・・




「女の人は、ほっとけないよねぇ…」





こんな美男子、なかなかお目にかかれないだろうし。



モテるのも大変ね、と思ってしまう。







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